1月16日の朝、出張先の東京で、太平洋の島国トンガで大規模な海底火山の噴火による津波警報を耳にした。私は東日本大震災当時東京に住んでいて、あの悪夢が頭の中をぐるぐるしていてびくびくしていたのだ。1月17日、国連が衛星撮影したトンガは陸地が跡形もなく吹き飛び、改めて噴火の恐ろしさ、津波の恐怖を知ることとなった。
トンガが消えた…
噴火や地震、津波といった自然災害は、我々日本人にとって他人事ではない。なぜなら、我々日本人はそれらの自然災害とは切っても切れない場所に住んでいるからだ。私が今住む沖縄には活火山がないが、海底火山がいつどこかで起きてもおかしくないと思う。去年10月の軽石の問題だって、遠くの小笠原諸島から来ているし、日本のどこかで地震が起これば津波が来ることも普通にあり得る話だ。
トンガがこの状況になったのだから、日本にも影響はやってくる。トンガが消えた…もしこれが日本だったらと思うと恐ろしい。
災害は起こらないではなく【起こる】ことを想定して考える機会
あなたは何か災害が起こる前提で準備をしているだろうか?私は災害が起きることを想定して、自宅に1週間分の食料、水、懐中電灯、バッテリーと充電器、ラジオ、雨合羽やテントを常備している。私が東日本大震災を経験して以来、備えとして持っているものだ。
トンガのような状況は、我々日本でも起こりうることだ。何かが起きないと高をくくるよりも、起きることを前提に行動するのが非常時の行動である。コロナの大流行、トンガの海底火山の噴火にせよ、何かしらの備えを蓄えておく良い機会だと思う。
米軍プロジェクトも【何かが起こること】を想定してプロジェクトが進む
米軍プロジェクトも、何かが起こることを想定してプロジェクトの計画を進めるように求められる。技術的な欠陥がある場合の対処方法を作業計画書として「品質管理計画書」を作成し、作業中の事故発生を想定して「事故防止計画書」を、プロジェクトによる環境への影響があった場合に備えて「環境保護計画書」を作成する。
全てがいわゆるリスクマネジメントであり、リスクを可能な限り管理できるように務めてプロジェクトを完遂するのだ。いつ何が起きるか分からない事態を想定し、実際に起きた場合に備える準備を始めてみてはどうだろうか?