米軍プロジェクトが日本式では通用しない、たった一つの理由。それは、【アメリカ連邦政府予算で執行されるプロジェクト】だからだ。
つまり、連邦政府の予算とはアメリカ人の血税から支払われるということである。ということは、連邦政府が発行するプロジェクトの仕様書、図面、その他参考資料は、米国の連邦政府の要求事項に従わなければならないという縛りがあるためだ。
もちろん、仕様書には日本の規格を要求事項の代替規格として使用できる旨の記述がある。ただし、日本の代替規格や製品が使用できるとしても、その製品の使用許可を求めなければならない。もし、日本の規格や製品で代わりになることができなければ、米国製品、企画を用いなければならないが、例外はある。
米国規格や製品を代わりに使う方法
方法は3つある。
- 代替製品・規格の使用許可を求めること。
- 米国製品使用よりも日本製品を使用することのメリットを証明すること。
- 過去のプロジェクトで使用した経験で実績をアピールし、使用許可を求めること。
この3つの方法がどうしても米軍側が受け入れない場合、米国製品、規格に従った仕様をプロジェクトで用いなければならない。「ここは日本だから日本製品、規格を使わせろ」なんて泣き言は通用しないのだ。
「防衛予算で米軍プロジェクトって進むんじゃないの?」なんて言ってはいけない。連邦政府予算で執行される米軍プロジェクトは純粋に米国政府のお金で動く。お金の動きを知ると、やはりここは基本的にアメリカ政府の要求事項を受け入れるほかない。米国政府の要求事項を受け入れることができなければ、米軍プロジェクトは諦めるしかないだろう。
ただし、米軍プロジェクトはほとんど日本製品や日本規格でカバーできる。この点は安心してほしい。ただ、どうしても米国規格と製品の使用を求められることがあることだけ覚えておいてほしい。
あなたの会社は、米軍の要求事項にどれくらい対応できる準備ができているだろうか?