米軍ビジネスをうまく進める方法なんて、実際本当にあるのだろうか？そして失敗やリスクを冒さずにビジネスを成功させる方法はあるのだろうか？マニュアルとか、うまくいくためのノウハウなんぞ、この世に存在するのだろうか？
私はこのビジネスに6年前に飛び込んでいろいろと探ったものの、そういった完璧な「方法論」など存在しないことを知った。残念だが、今のところそういった完全版米軍ビジネスマニュアルは日本国内には存在しない。
ただ、米軍ビジネスの進め方についてはある程度方法論が確立されており、その方法については2つの方法が存在する。その2つの方法について今日はお話していこう。
方法論① 経験ある会社や人物に教えてもらう
米軍ビジネスの進め方を学ぶ方法の一つに、経験ある会社と仕事をしたり、経験ある人の手助けを得る方法がある。一番手っ取り早く、しかも経験者のアドバイスも得られるので、失敗するリスクも低いだろう。
ただし、経験ある会社は、米軍基地内での仕事の経験がある企業と仕事をしたがることが多く、米軍ビジネス全くの未経験企業との仕事はしたがらない傾向にある。理由は一つ、そういう企業は手取り足取りあなたの会社を教える時間的余裕がないので、ある程度米軍基地内での業務に慣れている企業の方が手間がかからないから、仕事を振らないのだ。
そして、経験ある個人に進め方を教えてもらい、一緒にビジネスの進め方を学んだり、苦手な業務を依頼することも有効だ。私のようなコンサルタントを雇うということである。コンサルタントはあなたのために、手続きから登録業務や承認書類提出など、様々な業務の進め方を教えることができる。それ以外にも、あなたの企業が苦手な業務を代行することもあるだろう。
手続きや登録業務などは、ある程度の米軍ビジネスの経験者であれば、英語話者であれば誰でもできる業務だが、仕様書分析や図面の解読（暗号のように略語が飛び交う）は、経験者でもある程度技術的な知識が要求されるし、語学力よりもプロジェクトの戦略分析能力など、かなりの広範囲な業務を担うこともある。私は情報分析、情報収集を仕様書や参考資料探し、技術分野の規格比較分析など、スパイのように情報収集している（笑）。
ただ、我々のようなコンサルタントと称する者はこの業界にかなり多く、玉石混淆の状態であること、そしてお金がかかるデメリットはある。
まとめると、一つ目は、経験ある企業や個人から学ぶという方法だ。
方法論② 自社で小さな失敗を重ねて学ぶ
とにかく失敗をしてもいいから、小さな失敗を重ねて自社で学ぶという方法だ。小さな失敗とは、フォローアップできる範囲の失敗を重ねるということである。
入札の仕方を分からずとも何とか仕様書や募集要項を読み込んで応札してみるとか、現場視察に参加してみるとか、とにかく行動してみて、些細なことでもいいから失敗を恐れずやってみることだ。小さな失敗でも、取り返しがつく失敗を繰り返し重ねれば、必ずそこから学びが生まれる。学びが生まれて、どうすれば失敗しないのかが分かり、それを二度と繰り返さない教訓となり、会社としての貴重な経験となるのだ。
ただし、この方法は未知なる世界に飛び込む場合、失敗の線引きが分かりにくいことがある。そして学びを得るための時間がとんでもなく長くかかるというデメリットがある。
方法論は2つある。あなたの会社が学ぶために何を差し出すか？
方法論を得るには2つの方法があるという話をしたが、その方法を学ぶためにあなたに考えてもらいたいことがある。その方法を学ぶために、あなたの会社は何を差し出すかということだ。
誰かのノウハウをすぐにでも使って成果を出すためには、お金がかかる。お金を差し出さなければ、失敗という学びを経験に変えるための時間を差し出さなければならない。
あなたが米軍ビジネスを進めるためのノウハウや方法論を学ぶために差し出すものは、「お金」か「時間」か。それぞれの会社には答えがあるように、あなたにも答えがあるはずだ。
その答えは何と出たか？ぜひよかったら教えてほしい。