突然ですが、ローマ式コンクリートをご存じだろうか?現在の建設現場でも普通に使われているコンクリートだが、すでに2000年以上前から普通に使われていた技術である。水で固まる性質のセメントに骨材と水を混ぜてコンクリートができるのだ。
現在のコンクリートの限界耐用年数が100年と言われる現代。しかし、ローマ帝国のコロッセオやパンテオン神殿、ローマ水道橋は、2000年経った現在でもいまだその形をしっかりと残している。しかもそれらの建築物はすべてコンクリート製なのだ。現在のコンクリート耐用年数が100年でも、ローマのコンクリート構造物は20倍の耐用年数があることになる。
ロストテクノロジー
現代では、コンクリートの引っ張り強度を高めるため鉄筋を入れるのが一般的だが、ローマ式コンクリートの構造物には鉄筋を入れない【無筋】コンクリートである。実際、ローマ帝国時代の建築物が朽ちることなく残っているのを見れば、無筋コンクリートのすごさには目を見張るものがある。
「であればローマ式コンクリートを現代によみがえらせて使ってしまえば良いじゃないか?」と思うかもしれない。だがそれが再現できないのだ。どういう材料を使って、どういう配合でコンクリートを作ればよいのかが、現代の技術を持ってしても分からないという。ただ分かっているのは、当時のコンクリートにはミネラルが混ざっていたということだけである。
古代の優れた技術が現代では廃れてしまう、まさにロストテクノロジーなのだ。
ローマ式コンクリートから学べること
米軍基地内では常に新たな企業による参入を募集している。せっかく優れた知識や技術を持っていても、それを発揮するところが限られると、もったいないことだと思う。基地の外で培った技術や知識を活用して、米軍ビジネスにも使っていけばビジネスチャンスは増えていく。
ローマ式コンクリート技術の継承があれば、今はもっと素晴らしい技術を築き上げることができたかもしれないと考えると、あなたの会社の持つ優れた知識や技術、経験をどこかに継承することができれば、会社の発展につながるだろう。
そんなチャンスをぜひ掴み、知識や技術、経験を形あるものにしてほしい。