海外資材を購入する時、押さえておくべきポイントはたった一つだ。それは「輸送をどうするか」である。

海外資材は、メーカー選定から、仕様の決定、数量指定、価格交渉、見積もり、発注と様々なやり取りをしなければならない。そして、メーカーに確認しなければならないのは、「輸送手段を手配してくれるのか」ということだ。通常、メーカーは輸送手段を手配するところとしないところがある。もし輸送サービスをメーカーが手配しないなら、自社で輸送サービスを手配しなければならない。そして、輸送サービスを提供する会社も選定する必要がある。

この輸送サービスを選定する場合、非常に厄介な会社もあるのだ。


輸送会社の怠慢により4カ月納期が遅れた

以前、プロジェクトでアメリカからセキュリティドアを購入した時の話だ。メーカーからは納期に遅れるものの製品が完成したとの連絡を受けて、すでに手配していた輸送会社に連絡を取り、製品のピックアップと輸送をお願いした。

すると輸送会社からは、輸送のためメーカーに用意すべき書類が不備で輸送できないという連絡が入った。そこで私は輸送会社から必要書類のリストと、記入すべき書類を受け取り、メーカーに連絡した。メーカーの担当者に必要書類を揃えてほしい旨を伝え、そして輸送会社には、書類記入の確認が取れ次第、発送手続きを進めてほしいと頼んだ。

それから1週間後、輸送会社に連絡し、書類確認が取れたか確認をした。「まだです」と返答があった。また再び私はメーカーに連絡を取り、状況説明を求める。メーカー担当は「必要書類は揃えて連絡はすでに取っている」とのことだった。

このやり取りにかかった時間は、なんと4カ月。私は法的手段に訴え、メーカーに製品の出荷を怠ったことに対し、現地の弁護士を立て、迅速に製品輸送を行うよう通知書を送るように依頼した。


調べれば、メーカーよりも輸送会社に原因

その後、弁護士から意外な話を聞くことになる。輸送会社とメーカーのやり取りをヒアリングすると、輸送会社が必要な書類作成と書類作成方法について、何らメーカーに説明していないという事実が判明したのだ。

そもそも日本の輸送会社に依頼して輸送手配をお願いしていたので、その会社が現地の輸送会社に依頼して進めていた話である。全ての責任を現地輸送会社に一任していた日本の輸送会社が、業務を押し付けていたのだ。その話を聞き、事情説明と業務怠慢を理由に、私は日本の会社に猛抗議した。

結局、納期遅延の賠償を求めることなく、輸送費の免除をしてもらうこととなった。そして私は別のアメリカにある商社に輸送を依頼し、製品は無事1カ月弱でここ沖縄にやってくることになったのだ。

4カ月という時間とコストを費やして分かったのが、「輸送会社の怠慢」だった。


輸送会社は信頼できる企業を選ぶこと

さもなければ、輸送コスト以上の損失を被るだろう。海外資材や機材を選定するのも大事だが、誰が運ぶのかも非常に重要なポイントだ。

現在、コロナ禍の人手不足、コンテナ不足による貨物の配送遅延がアメリカでは起こっている。その事情を踏まえ、海外資材の選定と輸送手配にかかる時間を計算し、海外資材を調達することをお勧めする。

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