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材料承認って必要なんですか?

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「材料承認って必要なんですか? 普通は事後承認なのですが…」

先日、私はこのような質問をクライアントから受けました。公共工事では事後承認で、プロジェクトに使用する材料は承認を申請するようですね。私はあまり公共工事に詳しくありませんが、「指定材料承認一覧表」というものを確認しながら材料を承認するようです。

しかし、米軍プロジェクトの場合、材料承認はプロジェクトが開始する【】に承認を得なければなりません。この材料承認が得られなければ、プロジェクトの作業を【絶対始めてはいけません】。


落とし穴に落ちる

事前に材料承認を得ないで失敗した事例をご紹介しましょう。

ある米軍プロジェクトで、下水管を取り替える作業がありました。下水管は塩ビ製の水道管で、VU規格250を使用して作業に当たりました。仕様書にも日本規格のJISの記載通り材料を揃え、準備をしていました。掘削も終わり、路床と呼ばれる土面の慣らしも終わり、路盤材と呼ばれる砕石も敷設し、配管作業を始めました。25メートルほどの長さの配管も継手を取り付けて進んでいたところ、作業を監督していた検査官に突然作業を止められました。

なぜ検査官は作業中止命令を出したのか?理由は単純です。

水道管の材料承認が得られていなかったから

たったそれだけでした。仕様書に従った材料を揃えただけでは不十分だったのです。材料承認という重要なプロセスを踏まなかったことで、作業が中止になったのです。結局は作業を中断し、材料承認申請を行い承認を得て事なきを得ましたが、申請から承認までのプロセスで1週間作業が伸びることになりました。コストの損失にはならなかったものの、時間の喪失となりました。


材料承認=サブミッタル

米軍プロジェクトでは、作業を伴うプロジェクトの場合、使用する材料はすべてサブミッタルと呼ばれる材料承認プロセスを通して承認された材料だけを使用するように求められます。このサブミッタルこそ、基本である上に、承認を得るためにはかなり大変な下準備が必要になります。

この承認プロセスを踏まずに作業に取り掛かったりすれば、作業中止命令が出され、米軍担当者から大目玉を食らいます。場合によっては工期が伸びたり、やり直しを命令されたりして、時間と、お金の損失を被ります。だからこそ必ず、材料承認は必ず事前に行い、承認を得てから作業を始めるようにしなければなりません。

これが米軍プロジェクトの独特な方法であり、知っておかなければならないことなのです。仕様書にも必ずこの材料承認プロセスについての方法や手順が記載されており、かなりのページがこの材料承認について割かれて説明されています。その分、重要なプロセスであることを知っておいてほしいと思います。

材料承認=事前申請し承認を得ること。これを覚えてほしいと思います。

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