歯磨きは一日何回しているだろうか?私の場合、1日2回だ。朝起きてすぐに1回、夜寝る前に1回。もちろん人によって、食後すぐに磨く人もいれば、1日5回と時間を決めて磨く人もいるだろう。
今でこそ、1日朝晩2回と磨くことが最低限の常識となっているが、古代と現代の常識は異なるようだ。例えば、歯を磨くという概念はインド発祥の衛生概念だ。それがシルクロードを通してヨーロッパや中国、日本に伝わったと言われている。
江戸時代の日本では、柔らかい木を叩き潰して繊維状に櫛で漉いてブラシ状にし、使用していたそうだ。ハッカやトウガラシの粉をブラシにつけて磨いていたという。今でこそ歯磨き粉を用いて磨くが、当時と今では全く異なる磨き方をしていたのだ。
だが想像してみてほしい。今あなたが何気なく歯磨きをしている行為、歯ブラシに歯磨き粉を付けて磨く行為は、今から300年前とは全く異なっている。あなたはトウガラシで歯を磨くことができるだろうか?多分きついと思う(笑)。
今の常識と昔の常識はずっと通用する常識か?
常識とは、時とともに人々の行動や考え方によって大きく変化する。
例えば、虫歯の治療だ。今では歯科医という専門家によって、物理的に虫歯の箇所を除去して穴を塞いだりする。一方で平安時代は、願掛けやお灸を据えて痛みを和らげるとかなんとかして、神頼みで治そうとしていた。今では考えられない「非常識」で非現実的な治療法だろう。
つまり、時代とともに常識が変化しているのだ。
あなたの常識は場合によっては非常識
2021年現在、あなたはここ日本に住んでいるはずだ。日本に住んでいれば、日本の常識の中に住んでいることになる。けれども、日本という場所を離れ、例えばアフリカ大陸に行ったとしよう。そこであなたが日本では「当たり前」「常識」だということが通用するかを考えてみてほしい。そこでは、日本では「常識」だということは通用しない世界があなたを待っている。
麺類を食べるとき、日本人は音を立ててすするのが常識だと思っても、アフリカでは麺類を音を立てないで食べるのが常識だってあり得るのだ。日本では音を立てて食べる行為が常識でも、アフリカでは非常識なことだってあり得るのである。
アメリカ人とビジネスを進めるということは日本の常識が通用するか?
ここまでこの話を読んでくれたあなたなら、答えはもう分かっているはずだ。アメリカ人とのビジネスを進める場合も、契約内容やビジネスの進め方など、いろいろと日本では異なることがあるだろう。
「日本では当たり前なのかもしれないが、アメリカではこうする……」といったように、アメリカ人との会話の中でも、常識と常識がぶつかり合うシーンは様々あるかもしれない。
日本人はとても柔軟性に富んだ稀有な民族だ。日本人は様々な考えを積極的に受け入れ、独自の発展をさせるのが得意な人々だと思う。米軍ビジネスでもいろいろな常識の衝突があるかもしれない。それを乗り越える唯一の方法は、【何があっても動じない、受け入れの心】を持つことだ。
このマインドセットを持つことができれば、米軍ビジネスなんてたいしたことではないと感じるだろう。絶対誰でもできる、そう思うようになるはずだ。
何があっても動じない受け入れの心。ぜひこのことを覚えておいてほしい。