冬季オリンピックは観ているだろうか?
僕は普段テレビを観る機会が少なく、せっかくのオリンピックを見逃している。
昨日たまたまNHKで、過去活躍した一人のスキーヤーの特集番組があった。
その男の名はヘルマン・マイヤー。オーストリア出身のプロスキーヤーだ。
鋼鉄の男”ヘルマン・マイヤー”の伝説
彼のオリンピックは長野冬季五輪に始まる。
大回転に出場したマイヤーは、競技中に足を取られ、時速100kmで防護ネットに衝突し、50m下を転がるという大きな事故に襲われた。
しばらく動かないマイヤーは病院にすぐ運ばれ、精密検査の結果、肩の脱臼と両膝の打撲との診断を受けた。
大事を取って直後に行われる予定の複合を棄権することとなる。
しかしマイヤーはその事故から3日後、なんとスーパー大回転に出場し、金メダルを獲得。
さらにその後に行われた大回転に出場し、ここでも金メダルを獲得した。
鋼鉄の男マイヤーの伝説が生まれた瞬間だった。
2001年、不幸が訪れる
数々の国際大会で多くの記録を残したマイヤーに突然不幸が訪れる。
趣味のバイクでツーリングを楽しんでいたところ、道路を横切ろうとした自動車に衝突してしまったのだ。
この事故でマイヤーは道路の溝にバイクごと吹き飛ばされ、右足太ももの骨が砕け、足から飛び出してしまうという複雑骨折の重傷を負う。
右足切断もやむなしという状況でも、なんとか7時間に及ぶ手術で足を守ることができた。
けれどもスキーヤーにとって自分の両足はまさに宝物だ。
複雑骨折した足では、負荷の大きなスキー、秒単位で凌ぎを削る世界では絶望的な状況である。
このままではマイヤーは引退かと世間は噂した。
しかしマイヤーは世間とは逆の決断を下す。
選手生命を絶たれたかと思われたマイヤーは、続行を決断したのだ。
不屈の男の復活劇
長野オリンピック後のソルトレークシティーは欠場することになるが、その4年後のトリノでは、彼の得意種目であるスーパー大回転で銀メダルを、大回転では銅メダルを獲得する。
金メダル獲得には届かないまでも、マイヤーの顔には自身の記録に満足げに喜ぶ姿があった。
右足の複雑骨折で選手生命が絶たれ引退するかに見えた男は、再び立ち上がり、オリンピックに出場。しかも2個のメダルを獲得したのだ。
トリノ後の世界大会でも記録を残し、金メダルをいくつか取るなど活躍は目覚ましいものだった。
そして2009年に引退した。
ヘルマン・マイヤーが僕らに伝えること
それは、絶対あきらめないこと。
この一言だ。
鋼鉄マイヤーの姿は僕らにとても大きな力を与えてくれる。
どんなに困難に突き当たっても負けてたまるかと、困難を突き返し、目標に向かって日々戦い、勝つまであきらめない。
彼の姿をテレビ越しで観て僕はそう感じた。
僕らにはヘルマン・マイヤーのように強靭な精神力がないかもしれない。
でも強靭な精神力の力を目にした瞬間、負けてたまるものかという力が出てくる。
その力を毎日思い返すことでどんどん強くなっていくはずだ。
そして気づけば不屈の男ヘルマン・マイヤーになれる。
あなたが無理だと思うことでも、できることから始めてどんどんレベルを上げていけば目標を達成できるだろう。
米軍ビジネスでも「英語が苦手」「手続きが複雑」「仕様書や図面を読むなんて無理」と思うかもしれない。誰でも最初は同じだ。
少しずつでいいから米軍ビジネスに取り組む目標に近づけるための努力をしていけば、必ずできるようになる。
マイヤーはあなただ。
あなたがマイヤーなのだ。