モーツァルトはご存じですね?「神童」と呼ばれたクラシック音楽の天才と言われる音楽家だ。テレビをつけても、映画でも、どこかのレストランやカフェでも、一度は必ず耳にしたことがあるくらい有名な音楽家である。
実は、音楽の天才と呼ばれるモーツァルトは、もしかしたら数学者になっても天才だったかもしれないという話がある。
モーツァルトの楽譜には一切手直しがない
モーツァルトが天才と呼ばれる理由は、作曲した数が多いこと以外にも、彼が書いたスコア(楽譜)には全く手直しや修正がないということだ。作曲経験のある方が言うには、通常ありえないことだという。しかも、コードには一定のリズムがあり、そのコードはセンスではないとのこと。モーツァルトが作った曲の楽譜はすべてロジックで描かれているそうだ。
数学の世界は、答えを導くためのロジックを使って数々の公式を解いていく。数学には完全な公式をもとに、様々な試行錯誤をして答えを導き出す学問だ。A=x、B=y、C=zといったように、それぞれの要素が絶対条件のもと、仮定の話の上でこの答えが正しい、といったことをするわけだ。数学では、自分の答えが正しいのかを証明するために、いろいろと試行錯誤しながら様々な数式を使っていくが、その過程では何度も手直しをしたり作り直したりするものである。
数学の天才といわれるインドのラマヌジャンも、彼が導き出した数式には手直しがないと言われている。
モーツァルトが天才と呼ばれるもう一つの理由は、ひらめいた曲を何度も全く狂いがなく演奏できたところにある。ひらめいて作った曲を何度も再現するのが難しいのは、それにはコードや理論が存在しないがため、一定のリズムやテンポを再現できないからだという。音楽は一つのテンポやリズムを再現するための「法則」があるからこそ音楽なのだ。
著名な科学者や数学者に演奏を趣味とする人が多い
一番有名な人でいえば、相対性理論のアインシュタインや、テスラ・コイルを発明した電気発明家ニコラ・テスラも音楽の演奏には熱中したと言われている。モーツァルトが意外だが、彼がまだ幼い頃熱中したことの一つに、算数と図形を描くというものがある。すでに彼は幼少期には数学者となる素質があったと思う。
あなたの会社も実は別の分野でも活躍できる
モーツァルトが数学者だったかもしれないというこの話は、我々にとても重要な教訓を与えてくれるかもしれない。それは、【自社ができる活動をさらに広げる可能性があること】だ。つまり、あなたの会社がビジネスとして提供しているモノやサービスが、別の分野でも活躍できる可能性があるということである。
例えば、アパレルメーカーのユニクロがコロナ禍で真っ先に手を付けたのが、マスク不足の時期にマスクを作ったり、自動車メーカーのゼネラルモーターズが人工呼吸器を作ったりして、新たな需要に応え成功した。同様に、自社が取り組んでいること、得意な分野ではないところに勝機があったりするわけだ。
自社の可能性がどこまで伸びるのかは、「どれだけ想像力を働かせることができるか」にかかっている。想像には限界がない。
もしあなたの会社が米軍ビジネスに参入するとすれば、どのように参入するだろうか?その答えはすでにあなたの想像力の中にあると思う。