新型コロナウイルスに感染すると、味覚がなくなるということを聞いたことがないだろうか?私はここ10年以上、パンを食べてもおいしく感じることがない。もしかして新型コロナに感染したのだろうか?多分違うと思う。
日本のパンを食べていると、おいしく感じることがほとんどないのだ。おいしいものを食べて舌が肥えてしまい、おいしく感じないのかというと、そういうわけでもない。
パンに砂糖、ショートニング、バター
一度、食パンの成分表示をご覧いただきたい。私たちが日本で食べている食パンには、砂糖、バター、ショートニング、卵が入っていたりする。そういったものを入れることで、味に深みが増すのだ。でも、そのようなパンは、サンドイッチをコンビニで買う以外、しばらく食べていない。
私たちが食べているパンは、ヨーロッパ人にとっても不思議な味がするようで、日本に住むヨーロッパ人は、それは【パンではないパン】だと感じているらしい。実際に私が普段食べるパンは、砂糖やバター、マーガリン、ショートニングが一切入らないパンだ。これらが入ると違和感を感じるヨーロッパ人は多く、実際に私の妻の義理の母が日本に来た時、ヨーロッパのパンをすごく恋しがっていたのを覚えている。
先ほど述べた材料を入れると、どうしてもジャムやソーセージ、ハム、チーズなどを載せて食べるとおいしくないという。
ヨーロッパ大陸のパン
イギリスを除くヨーロッパ大陸では、パンを作る場合、【パン製造法】と呼ばれる法律が存在する。パンを製造するのには、製法を法律に則り厳守したルールでパンを作らなければならないのだ。基本は、小麦粉、水、塩、イースト菌で作る。これをこねて、寝かせて、焼き上げる。他のものを入れることはあまりない。本当にシンプルで素朴なレシピだ。
小麦粉の他、小麦のふすまの入った全粒粉、ライ麦などを用いて焼く。このヨーロッパのパンは、甘くなく、麦の酸味、苦味がある。この味がジャムの旨味、ハムのスモーク、チーズの熟成された味を引き立てるわけだ。こういったパンに乗せるものの味を引き立てるには、日本のパンだと味が「強すぎる」のだ。私たちが食べ慣れているパンは、アメリカのパンと同じ製造法に近いパンである。
あなたの慣れた味はどこでも同じか?
米軍基地内でのプロジェクトには、その基地の中独自の商習慣がある。その商習慣は、あなたの業界と同じかというと、そうではない。
建築プロジェクトの場合の支払い方法は、出来高に応じて7日支払いサイトであるし、長期サービス契約では30日支払いサイトが一般的だ。支払い請求方法も、請求書を連邦政府が管理するWAWFシステムを用いて請求業務をしなければならない。あなたの業界とは異なる商習慣が存在するのだ。
あなたが慣れた味があるように、米軍基地には独特な【味】がある。
味見をしなければ、その味を語ることはできない
あなたが新しい、今まで食べたことのないものの味を知るには、その食べ物を食べるしか、その味を語ることはできない。味見をして初めて語れるのであって、誰かから聞いただけでは十分に説明することなどできないのだ。
同じように、米軍ビジネスも経験しなければ語ることなどできない。あなたが味見をするかどうかで、考え方も変わるはずだ。