今から80年前の12月8日、大日本帝国海軍は真珠湾内のアメリカ太平洋艦隊に攻撃を開始し、湾内の戦艦や巡洋艦などを撃沈、大破させる大戦果を上げた。「トラ!トラ!トラ!」という今日のメルマガのタイトルは、奇襲成功を意味する暗号文だ。真珠湾攻撃は、太平洋での激戦の火ぶたを切る大事件であり、当時のアメリカの度肝を抜いた奇襲だった。もちろんそれから4年後、大日本帝国は敗戦という形で戦争は終結した。以来、我々は米軍基地をお隣さんとすることとなり、現在に至る。
真珠湾攻撃を仕掛けた日本
私は戦争を賛美したり、正当化するつもりはないが、この真珠湾攻撃の日である12月8日は、ある意味とても良い気づきを与えてくれる。それは【当時の日本人の気骨】だ。どんな理由があったにせよ、小国【日本】が大国【米国】に喧嘩を売ったこと。ダビデが巨人ゴリアテに挑む物語のように、小人が巨人を打ち倒す出来事がまさにこの事件だったのだ。当時の日本人の覚悟が垣間見える事件だと思う。
戦争が終わり、あと4年で80年を迎える。80年近い時が過ぎた日本人は、真珠湾攻撃の時に持っていた気骨と覚悟を持っているだろうか?私の答えは【イエス】だ。日本人は土壇場にとても強い、世界でも珍しい民族である。なぜなら、追い詰められたときに責任を放棄しないからだ。歯を食いしばって踏ん張り、「なにくそ!」と踏ん張るのだ。
米国人は一番日本人の仕事に絶対的信頼を置いている
私はかつて陸軍の指揮官として韓国に駐留し、その後沖縄の基地に配属されたコマンダー(司令官)と話をする機会があった。そこで彼が語ったエピソードで、今でも覚えている話を紹介しよう。
コマンダーが韓国で建設プロジェクトの責任者を請け負っていた時、韓国の建設企業は工期が遅れると資材が届かない、暑さや寒さで作業ができないと言って作業が中断したり遅れることがしばしばあったそうだ。しかしここ沖縄に赴任して、建設工事の責任者として再びプロジェクトの指揮を任されたとき、韓国で起こったようなことは一切なかったという。資材がスケジュール通りに届かないことや、天候不順で作業が遅れることはあっても、暑さや寒さを理由に作業が遅れることは決してないというのだ。
しかも日本人は文句や不平をほとんど言わない。ちゃんとした仕事をしてくれるし、品質もかなり高い仕事をしてくれるという。コマンダーはさらに言った。彼が一番仕事をしてきて最高の仕事をするのは、アメリカ人でも、韓国人でもない、【日本人】が一番だと。彼は日本の企業の仕事に絶対的信頼を置いているそうだ。
日本の企業は素晴らしい仕事をしてくれる。だが、その素晴らしい仕事を見せる機会が少ないのが米軍基地の仕事なのだ。素晴らしいと言われる日本人の技を見せつけ、絶対的な信頼を勝ち取り、それを企業発展のきっかけにするのが私の仕事だと使命を持っている。その使命を果たすべく、私は毎日業務に励んでいる。
あなたの会社は、最高の仕事を米軍基地内で発揮するのはいつだろうか?そう思いつつ、12月8日の真珠湾攻撃の日、私はきちんと1分間黙祷を捧げた。