前回は、あなたへの41ページにまとめたレポートをプレゼントしたが、お読みいただけただろうか。
41ページにわたるレポートの内容は、米軍ビジネスの実情と、成功する企業・失敗する企業の特徴について私なりに分析して書き上げたものとなっている。米軍ビジネスに参入する方法としてざっと例を挙げ、どのようにして米軍基地内で仕事を取りに行くのかを話している。
米軍ビジネスに参入し、成功する企業、失敗する企業の特徴を知ることで未然にミスを犯すことを防ぎ、安全にビジネスを進めるための方法論を書き上げた。もしお時間を取ってご覧になっていないのであれば、ほんの5分だけでも時間を取って読んでみてほしい。
無料レポートで書かなかった、めちゃくちゃ重要な話
ここで無料レポートで書かなかった、めちゃくちゃ重要な話を一つする。
米軍プロジェクトで赤字を出す企業の話を聞いたことがあるだろう。どんな業種にせよ、よくある話で聞いたことがあると思う。県内でも有名な企業などが米軍プロジェクトでやけどをしたといった話だ。
- そこでなぜその企業は赤字を出してしまったのか。
答えは、落札することがそもそもの目的となってしまったことにある。もちろんあなたもご存じのように、案件を落札できなければ仕事は取ることができないし、売上を作ることもできない。
先の企業の例を挙げれば、案件取得を目的とするあまり、プロジェクトで確保すべき利益をギリギリに設定し、競合に競り勝つべく他社よりも入札金額を大きく下げて案件を取りに行ってしまった。その結果、プロジェクトで起こりうるトラブルやスケジュール通りには終わらない工期を設定し、結局は赤字を出してしまう結果を導いたのだ。
普通この話を聞くと、「利益を度外視するなんてありえない」、「トラブルなどないなんて考えるのがおかしい」、「スケジュールが無理すぎる」といった当たり前の答えが返ってくる。そしてその当たり前の話でことが片付けばいいのだが、競争入札を経験した会社であれば、案件を無理に取りに行くことをした経験があるだろう。
案件を取りに行くのが目的でビジネス本来の目的である利益を作り上げることを忘れてしまっては、何のためのビジネスなのか。売上を作り利益を残す。これはめちゃくちゃ当たり前の話だし、利益を残すことを大前提としたビジネスを行うことはめちゃくちゃ重要なのはあなたもご存じだろう。
だからこそ、無理して案件を取りに行くよりも、淡々と案件取得に努めるべく、利益がしっかりと残る金額で応札することが何よりも大切なのである。
何のために応札するのか？
少しここで考えてもらいたいのだが、入札に参加し、落札を狙ったけれども失敗する企業は、
- あえて失敗するために案件を獲得したのか。
- 利益を確保することを無視して案件獲得に動いたのか。
もちろん答えはNoであるし、ビジネスを営むものとしてナンセンスな動きをすることはまずありえない。米軍ビジネスに参入を果たすということは、その市場で利益を生み出すために参入することに他ならないし、そのために案件獲得を狙うのではないだろうか。
落札を狙う企業の戦略
前提は利益を確保することである。
今期達成目標の売上高を作るためのノルマ達成至上主義に陥らず、確実に利益を残すために戦略を練る。当たり前の話なのだが、この戦略を忠実に守る企業は本当に数少ない。案件獲得が目的となり、利益を残すための戦略を練ることに時間を割いていない企業が多くある。
本当に落札を狙う企業戦略とは、【米軍ビジネスに参入する具体的なプラン】を持っているかなのだ。
米軍ビジネスとはいえ、新たな市場にあなたの会社が参入するわけだ。参入するための、
- あなたの会社の立ち位置
- どの分野で参入するのか
- 売上を上げるための施策
など実行可能なプランを持っているのか。あなたの会社が米軍ビジネスに参入し、売上を上げるチャンスをつかみ利益を残すのか。詳細なプランがあればあるほど、あなたの会社は他社と圧倒的な差を持って戦いを有利に進めることができるようになる。
ではどのようにして具体的にプランを立てればよいのか。実行可能なレベルまでに落とし込んだ内容を作るにはどのような準備が必要なのか。そのことについてはまた次回ここでお話していきたい。
またここでお会いしよう。最後までお読みいただきありがとうございました。