from:MAEMORI
北谷のカフェより
米軍プロジェクトといえば、もっぱら噂になる話は、
【米軍プロジェクトで失敗した】会社の噂だ。
本当かどうかはともかく、そういったネガティブな話が聞こえてくる。
そんな噂を耳にして、米軍ビジネスに参入しない企業もいれば、
そんな話を耳にしても参入する企業、案件を取る企業は多い。
ネガティブな話を聞いても基地内でビジネスを続ける企業の理由は何だろうと
不思議に思ったことはないだろうか?
今日は今回特別に赤字を出さないで米軍プロジェクトを進める3つのポイントについてお話していこうと思う。
ポイントをたった3つ押さえておけばOK
1.仕様書や資料をちゃんと読み解く
仕様書や図面などの資料をしっかり読み込んでおくことは基本中の基本だ。
そこに書かれている内容を精読すればするほど、気づきや、疑問点が浮かび上がってくる。疑問点は可能な限り解決する方法を発見するまで放置しないことが大事だ。そして気づいたことを社内や米軍契約事務所に確認を取り意見の一致を見出すこと。
2.アメリカ規格製品を日本規格製品として代替できるか
積算の段階でアメリカ規格製品を日本規格製品で大胆できるかを確認を取っておこう。
というのも基地内プロジェクトでは、ある程度の日本規格での製品代替できることがある。
けれども機械設備などの設置機器が代替品とはならなかったり、電気、空調、消防機器においてはほぼアメリカ規格製品を使用しなければならないこともある。
他にも建材でもアメリカ製品を使用しなければならないことがあるのですべてを日本製品の代替品でカバーできるとは限らないので要注意だ。
それを代替品で使用できる場合は日本製品で積算し、それがだめであれば、輸入代行企業や、アメリカのメーカーから見積もりを取り寄せて積算する必要がある。
3.落札を狙うがために無理な応札額で入札する
熾烈を極める競争入札の世界で多くの企業が大型案件を狙うばかりに少しでも落札を狙う企業が普通ではありえない応札額を入れることがある。
その後の追加工事獲得を見越して信じられない応札額を入れ、追加工事で利益を見込むなどということをする企業もある。
ただ少し考えてもらいたいのは、その追加工事の予算獲得が取れないこともありうることを考えれば単純に応札額では赤字になる数字を入れ込むのはばかげていると思う。
しっかりと入札戦略の時点での積算は無理をせず、予備費を入れ込んである程度の想定外の事態に対処できる積算をするべきだ。
特に検知器などの大型案件の場合は計算ミスによる赤字額も莫大な数字になる。
確かに落札を狙うのは誰しも同じだ。入札戦略も最終的に案件を取得し、ビジネスとして利益を出すのが本来の目的のはずだ。
落札を目的とした案件獲得にならないように戦略を練るべきだ。そういった事例は毎年のように聞く。
赤字を出す案件を手に入れた企業は、ビジネス本来の目的を失ってしまっている。
あり得ない話だが、落札を目的としたビジネス戦略を考えるのであればもう一度考え直すべきである。
確かに落札できなければ仕事がもらいないということも耳にするが、もう一度ビジネス戦略を見直すことをお勧めしたい。
もし赤字を出すような応札額になる可能性が高い、不確定要素の高い入札案件であれば無理をせず、その時は案件応札を見送る勇気も必要である。
駆け引きの多い世界ではある米軍ビジネス。けれども利益を生み出す方法がない限り無理して赤字を出す可能性の高い案件を取らないのが賢い企業の戦い方だ。
P.S:米軍ビジネス戦略成功のカギは応札前の積算にかかっている。積算に必要な要素を抽出し、金額ベースで数字をたたき出すのには情報収集力と分析力がなければ赤字覚悟の応札額になる。重要な仕様書の情報分析、情報収集について力が必要であれば、ここで受付している。
通訳や翻訳だけの自称専門家に比べればずっと細かい情報分析をしてくれるはずだ。