from:秋空がきれいな場所より
アメリカ政府からだ。
先日のこと
昔一緒に働いていた知人と食事をする機会があった。その時
基地内での仕事の話になり、友人が言った一言を聞いて少し驚いた。
「でも米軍基地の仕事って日本の防衛予算なんでしょ?」
知人と同じように考えている人は非常に多い。しかも基地内で仕事を請け負っている会社の従業員はそう思っている人がかなりいる。
その時は、あえて説明することもせずそのまま聞き流すことにしている。
結構それはそれで安全保障分野での話につながりちょっと面倒くさいと思っているからだ。
米軍基地内のお金の出所は2つしかない
一つは日本の政府が拠出する防衛予算。
おもに米軍基地内の大規模な建築物やインフラ整備の予算として組まれ防衛省が組む予算から出される。
最近の一番大きなプロジェクトで言えば辺野古にあるキャンプ・シュワブの大規模飛行場インフラ整備だ。
もう一つのお金の出所は、米国政府の防衛予算から捻出されたもの。
日本政府から出された予算とアメリカ政府から出された予算をもう少し掘り下げると、
日本の防衛予算は、日本政府支出のプロジェクト予算なので、アメリカ軍の要望を尊重しながら日本仕様の仕様書が適用される。
一方米国政府支出の防衛予算は予算の出所が「アメリカ」なのでアメリカ軍の指定する内容、規則に従って作られた仕様なのでアメリカ軍の規則が適用されるのである。
防衛の仕事と米軍との仕事を両方担当したことのある会社は、「防衛の仕事と違う。なんで防衛の仕様と米軍の仕様と異なるんだ?」
先ほど述べた通り、お金の出所がそれぞれ違うからだ。
日本の防衛予算は日本仕様
米国の防衛予算はアメリカ仕様
お金を出す方のいうことを尊重しなければならないのは「どこからお金が出ているのか?」ということ。
米軍仕様のプロジェクト概要は日本仕様を取り入れたハイブリッド型仕様
在日米軍仕様のプロジェクトの仕様書は、かなり日本の規則や、基準、日本製品が使用できるようかなり柔軟に作成された仕様書になっていて国内の企業が不通に仕事ができるように考慮されて作られている。
(もちろん仕様書を作成するスペックライターにもよるが)
米国式の規則や基準、日本式の規則や基準のよう部分を混ぜたハイブリット型仕様書だ。
ただし、消防法や、電気などの規制は米国式が基本であり規則としてはかなり厳しい部類の規則が基本だ。
お金の出所、発注者が誰かで仕様書も、ルールも変わるのだ。
米軍発注のお金は米軍が払う。米軍基地内でのお金の動きを正確に知ると
仕事もやりやすくなるのかもしれない。
ぜひ知っておこう。米軍は米国民の血税から賄ってお金を出していることを。