前回は一次情報として貴重な情報源となる入札公告サイトBeta.samの内容と大まかな使い方についてお話しました。
Beta.samはあなたの一次情報として貴重なリソースであると同時に
あなたのビジネス参入を探るチャンスの宝庫です。
今日はさらにBeta.samを活用して米軍ビジネス参入の可能性を見つける方法をお伝えしたいと思います。
質問:タコの足は何本ですか?
答えは8本ですよね。
タコは、海の中で8本の足を自由自在に操り、
泳いだり、穴の中に潜り込んだり、獲物を取ります。
タコは非常に賢い生き物で、学習能力はずば抜けて水中生物では知能が高い生き物です。
ガラス瓶の中に餌を入れてふたをします。
タコはそのビンの中のエサを取るためにふたを開け中のエサを取ることができます。
またタコは天敵であるウツボやタイ、サメなどに襲われた場合、腕を引きちぎって逃れることができます。
驚くべきことに、その腕はあとで再生します。
また、天敵から身を守ったり、獲物を狙うときは、周りの風景に合わせて色を変え潜む優れた能力を持ちます。
未だ、生態に関して謎の多い生き物ですが、タコの生態にはあなたのビジネスチャンスを広げるヒントを与えてくれるのです。
【まともに正面対決して負けるか】
県や国が発注する案件を入札で取りに行った経験をお持ちでしょうか?
もし取りに行ったことのある経験をお持ちであれば、入札に参加しあなたの会社の得意分野で攻めれば、多くの競合が参加し、案件を落札するのには熾烈な応札を勝ち抜かなければなりません。
そして競合が多い分、応札額も利益確保ぎりぎりまで詰めなければ勝つことも難しいのではないでしょうか?
事実人員も資本も豊富な企業ほど競争入札では非常に有利になります。
同様に米軍ビジネスも競争入札の弱肉強食の世界であり、応札額が一番低い企業が落札できる世界です。
FAR.:米国連邦調達規則
15.101-2 Lowest price technically acceptable source selection process.
選定プロセスにおいて技術的な許容範囲内で最低額を提示した企業に落札の権利を与えるということが明記されているのです。
簡単に言えば、
「理にかなった応札額で一番低い金額を提示した企業を落札させます」
ということです。
先ほど述べた日本国内での県発注、国発注の競争入札と全く同じ原理が働くのです。
人員も資本力もある大企業ほど有利に進みやすいということ。
正面から大企業に向かって勝負を挑んでも、勝てる見込みが少ないのです。
【タコに学ぶ米軍ビジネスを有利に進める戦い方】
「まともに正面から勝負を挑んでも勝てないようなら
米軍ビジネスに参入をしても意味ないじゃないか?」
そう思うかもしれません。資本力があって、人員も豊富な企業だけが勝てる世界
ではないのが米軍ビジネス。
けれどもあなたの会社の規模がどれくらいの大きさで資本力や人員の多さに関係なく案件を手に入れるチャンスを大きくする方法はあります。
実際の落札企業はすべてこの方法で案件を獲得してますし、県内でも米軍ビジネスで非常に有名な企業もこの方法で多くの案件を獲得し続けています。
ビジネスチャンスを獲得するのには少しだけ視点を変えることで多く眠るビジネスチャンスを掘り当てることができます。
その方法が先ほど述べたタコの生態から学ぶことができるのです。
タコのように8本の足を持ち柔軟に変化自在に形姿を変える「大手が狙わない案件を狙い撃ちする」という方法です。
【ビジネスチャンスを獲得の可能性を広げる方法】
とは、「あなたのメインビジネスを化学反応させる」ということです。
何が言いたいのかというと、得意分野と応用が利くビジネスを新たに作り出すということ。
実際にあなたの会社のビジネス分野を広げる方法をいくつか簡単に上げてみたいと思います。
過去行った業務を分解し、新たに組み合わせてみる
会社が関わってきたプロジェクトで行った業務をことを分解してみるということです。
もしあなたが建築をメントする会社であれば、一つの建物を作るのに膨大な作業がありますよね。
基礎工事に始まり、配筋、型枠、足場工事、電気工事、配管、機械、通信、消防etc…
多くの作業工程を分解しどれかを掛け合わせてみる。
電気と通信、配管と消防設備、防水と基礎工事
これらをかけ合わせれば、
通信施設の配線取り換え工事、消防設備更新工事、家族世帯向け施設の改修工事
などの案件を狙うことができます。
次にもっとビジネス品目を増やしてみましょう。
専門企業と手を結ぶ
電気と通信は建築でかかわったことがあるが、あまり詳しくはない場合、
電気に詳しい専門の企業と手を組めば、あなたの会社をメインしたうえで、あなたの企業は電気関連の案件を取りに行くことができます。
もしあなたが塗装関係に詳しくなくても防水塗装専門企業と手を組めば、プールデッキの改修工事やテニスコートの改修工事を取りに行くことだってできます。
他の企業が手を出したがらない案件
他の企業が手を出したがらない案件とは、一番手っ取り早いのは
外国製品を納入し取り付ける案件です
日本製の製品取り付けをできる企業は多いのですが、外国製品となると取り付け作業を敬遠してしまう企業が非常に多いのが米軍ビジネスではよく起こります。
なぜなら外国製品の多くは日本製の製品取り付けとは勝手が違うことがよくあるからです。
そのため製品取り付け作業後の茶道性能保証が求められるプロジェクトでの責任問題になった場合のリスクを恐れてしまう企業が多いからです。
特に複雑になる製品であればなおさらです。
特に電機や消防設備、通信、セキュリティ関連の案件では特に敬遠されがちで、取りに行く企業は限られているのが現状です。
ここ国内では外国製品とくにアメリカ製品に関して製品に精通するスペシャリストが少ないことが大きな理由ですが、外国製品を取り付けることになれた会社とスペシャリストがいれば話は別。
もしあなたが外国製品の調達ルートとその分野のスペシャリストさえ確保できれば十分取りに行けます。
実際に僕はその方法を用いて大型案件を落札することができました。
製品の納入
何も作業をこなうことなどせず、ただ製品を調達し、米軍に納入するだけで売り上げを上げる簡単な方法です。
あなたがどんな業種であっても製品納入する案件を検討分野に入れておくことをお勧めする理由は、
難しい仕様書を翻訳理解しなくても製品スペックと数量さえ理解できれば簡単に応札できるから。
一番労力を必要とせず、製品調達をコントロールする人間さえいれば、納品だけで終わるから。
楽して売り上げを上げることができるからです。
ただ注意してほしいのは、製品調達案件の場合、アメリカ本国の企業も製品調達案件に参加するので、できるだけ国産の製品納入できる案件を狙うのがベストです。
調達案件の例でいえば、ソファとコーヒーテーブル300セットとか、独身寮の洗濯機と乾燥機500セットなど
数量的にも圧倒的な量そして金額が大きく動きます。
加えて建設業ではほぼ必修のボンドの差し入れ義務が生じないという手続き上面倒くさいことが少なくて済むということです。
【タコのようになれ!】
僕がここであなたにお伝えしたいことはタコのように8本の明日を持ち柔軟になれということです。
今あるあなたのビジネスが何であれ、ビジネスチャンスを増やすために営業種目を増やし、
戦いを有利にしてくださいということです。
今ここでお話してきたことは、大手企業との戦いを避け、少しでもあなたの会社に有利に働くよう仕事を取りにいく内容でお話してきました。
正面から戦いを挑むと勝てない勝負を挑むよりも、他の会社、競合の少ない分野に絞って
勝負する。
タコの足をあなたのビジネスの営業品目で例えてみれば、8本の足のうち、一本がだめでも代わりに7つの足が代わりを務めます。
3本失ってもあと5本はあるのです。強くたくましく生きるタコは、変化自裁に色や形を変え獲物を狙って仕留めます。
あなたの会社も柔軟に調達案件ごとに色を変えを変えてビジネスチャンスを手に入れることができるはずです。
もし米軍ビジネスで参入を目指すのであればそういう発想も「勝つために米軍ビジネスに参入する」には大切なことだと思います。
柔軟な発想を持って勝負を挑む企業には多くのチャンスが舞い込んできますが、
「あくまでもうちの会社の仕事はこれだからそれ以外はやらないし、できない」と考える企業にはチャンスはあまりやってきませんし、その会社の分野での入札は熾烈な応札額合戦を繰り広げ、たとえ勝てたとしても利益は少ないのが現状です。
せっかく新規参入をするのですから、最初から勝算の高い案件を狙いゲットしてほしいと思います。
もちろんあなたが案件獲得を狙うのであれば、競合について知っておかなければなりません。
競合を知ることであなたの入札戦略は大きく変わります。
そして入札戦略があなたのビジネスチャンス獲得を決めることになります。
入札戦略を練る企業は米軍ビジネスに強い企業です。
入札戦略を練る方法とは実際にどんなものかそれを今度お話していきます。
これこそが米軍ビジネス調達のかなめであり、あなたの米軍ビジネス成功へとつながるとても大切なお話をしていきます。