オクトーバーフェストをご存じだろうか?きっと一度は耳にしたことがある言葉だと思う。ドイツのバイエルン地方、ミュンヘンで行われる、世界最大のビール祭りだ。およそ2週間にわたりビールが大量に消費される祭りで、ほぼ24時間お酒を飲んでワイワイガヤガヤする。私も実際24歳の時にオクトーバーフェストに参加するためにドイツに行き、本場のオクトーバーフェストを楽しんできた。
話は変わるが、ここ沖縄でもクラフトビールを提供するドイツ人のビールマイスターがいる。そのクラフトビールを那覇の首里にある製造所でオクトーバーフェストが開催すると聞きつけ、先週16日の土曜日にビール好きの私はちょっとだけお邪魔させてもらった。
本場とは違うオクトーバーフェスト
本場ドイツのオクトーバーフェストは、和やかにドイツの伝統音楽を聴きながらビールと伝統料理を楽しみ、みんなで陽気に歌を歌うイメージ…を私は当初そう思っていた。きっとみんなワイワイガヤガヤそうやっているのだろうと。
しかし、本場ドイツのオクトーバーフェストは私のイメージを一瞬で壊した。
- まず、人の数
どこに行っても人が動けない。人が押す「波の力」というのは、津波かというくらい強力なものだ。毎年600万人を集めるイベントとあって、週末に行けばこの人の波には逆らうことはできない。 - 次にビールは1リットルサイズ
日本では缶ビールが350mlが標準だが、ドイツでは500mlか1000mlのいずれかしか生ビールはない。オクトーバーフェストは通常サイズが1マース(1リットル)単位で販売されており、よっぽどでない限り飲み干すのが困難だ。ビールは給水車のトレーラーで運ばれるので、どれだけ多くのビールが消費されるかがわかる。 - トイレが足りない
この季節になると野外テントで会場設営され、加えて多くの簡易トイレが設置される。だが、ここでも大量の行列が起こる。そして、いたるところで酔っぱらいが、野外という開放感で立ちションをする。場合によっては大きなものも…。 - あちらこちらで飲み過ぎた人が吐いている
飲み過ぎて簡易医療テントで倒れた人々を介護している姿がある。 - 公開ストリップバー?
酔っぱらった女性が、お酒の勢いでストリップを始めている姿があちらこちらで起こる。それを見る男性の歓声がいたるところで起こるのだ。 - アルコールの霧が見える
早朝オクトーバーフェストの会場を歩くと、アルコールで霧が発生しているのを見ることができる。ビールの独特のにおいと、ションベン臭と混じり、霧が立ち込めている。そこでさまよう酔っぱらいが、騒いでふらふらと歩いている。 - 宝物を探す子どもたち
子どもたちは地面を見ながら歩いている。おそらく酔っ払いが落としたお金を拾うためなのだろう。
これが私の初めて本場ドイツのオクトーバーフェストを体感した感想だ。日本では信じられない光景が広がっていたのである。
日本人は礼儀正しい
これは事実だと思う。
今回訪れたビール醸造所主催のオクトーバーフェストは、ドイツの伝統音楽が流れ、地元の精肉店オリジナルの白ソーセージが焼かれる役場のそばで、ビールを飲んでいた。会話が盛り上がっている以外、先ほど述べたようなことは一切ない。ちゃんとトイレで用を足し、ビールを買うのにカウンターに列を作り、きれいにソーセージを食べる。そこにいた人々は本当に礼儀正しく、その雰囲気を楽しんでいた。日本人って改めて礼儀正しい人だと感じた瞬間だった。
礼儀正しい日本人だから米軍は日本人の仕事に信頼を置いている事実
米軍は日本人が礼儀正しいから仕事に信頼を置いているという話を、私はよく耳にする。礼儀が正しいと、仕事も丁寧にこなしてくれるという考えなのだろうか。
だが、日本人の仕事の質が高いということは世界でも有名な話だ。当然米軍もそのすごさには舌を巻くくらいのトップレベルである。そんな信頼をすでに得ている我々は、どんな世界の企業よりも有利な位置に立っている。せっかくのスキルがあるのに、そのスキルを活かさないなんて、もったいないと思わないだろうか?
あなたの会社のスキルがいかにレベルの高いものであるかを見せつける絶好のチャンスが、フェンスの向こうにはある。あなたの高いスキルを米軍基地で発揮しないのは、とてももったいないことだと思う。