今ようやく、緊急事態宣言が4カ月ぶりに解除され、新規感染者も激減し落ち着きを見せ始めた日本。新型コロナの大流行は我々の生活を大きく変えた。外出はマスク、移動の制限など、今までのライフスタイルが変わってもう2年近く経とうとしている。大流行の第6波が冬に始まるのではないかという専門家の意見もあるが、しばらくコロナのある生活には制限が伴いそうだ。
さて、コロナのパンデミック(大流行)の次にやってくるものとは一体何だろうか?
なんとなく気づいていることが次にくる
それがインフレだ。
なんとなく気づいていると思うが、例えばガソリンの値段は、経済産業省が10月4日に発表した全国平均小売価格で1リットル当たり160円と、前回発表した9月27日のガソリン価格よりも1.3円値上がりしている。原因は原油国が増産を見送り、価格が高騰していることだ。それに加えて、エネルギー資源全体が価格を高騰させている背景もある。実際イギリスでは、ガソリンを手に入れられない状態が続いているのは、運転手不足という理由だけではないようだ。
一方アメリカでは、シェールオイル革命により産油国となった今、バイデン政権下で石油採掘に制限がかかり、原油価格が上がってしまった。結果、ガソリンが去年に比べ42.7%も上昇し、中古車の販売価格も半導体調達がままならない状況で世界的な新車不足により価格が上昇し、32%アップしているのだ。決して不安を煽るつもりはないが、今現在ひそかに進みつつあるインフレ。これが世界的な流れであり、我々の生活にもじわりじわりとやってくる。
材料調達費用って値上がりしていないだろうか?
あなたの会社が何かを調達する場合、何か値上がりしていないだろうか?私が最近お会いする方と話をして耳にするのは、木材が高騰している、砂利が入手しにくい、アスファルト用のタール(乳剤)が高くなってきているなど、材料を調達する際の価格が去年に比べ高くなっているということだ。
そしてこれら材料も国内だけならまだしも、海外調達の場合、ことさら円安が大きな影響を及ぼしている。10月7日現在では、1ドル=111円前後。先月で大体1ドル=109円近辺の値動きだった。つまり2円も円安である。たかが2円だと思うかもしれないが、金額が大きくなるととても大きく影響するのだ。
インフレはコロナよりもやばいという認識はすでにアメリカでは常識
「やばいやばい、コロナはやばい」と言っていた時は終わりを迎えつつある。今やばいのはインフレだというのがアメリカの金融市場では常識になりつつあるのだ。パンデミックよりもインフレが我々の生活に与える影響は深刻である。
昨日100円で買えたニンジンが、今日は200円でないと買えない。これがインフレの実態だ。
世界の流れを掴み、あなたのビジネスで採れる対策とは何か、考える時が来たようだ。